―小野小町の化粧水―


 四条京町家の台所にある蛇口から、地下水が出ます。

 昔、西洞院通は「西洞院大路」といって、幅24メートルの大道だったんです。そして通り沿いに、西洞院川が南流していました。
  重い荷物の運搬の容易さから、酒屋・油屋が多く集まり、蛸薬師通〜松原通にかけては、紙漉・紙屋が軒を並べていたそうです。
   そこで、漉かれた紙は「西洞院紙」と呼ばれます。「西洞院紙」は古紙を漉きなおした再生紙、宿紙(しゅくし)が主体となっていました。



 同時に、きれいな西洞院川の水を利用して染屋も沢山ありました。
 京都四条の染物商を営んでいた、室町末期の剣術家で知られる、吉岡憲法がそこで、「憲法染」を開発しました。今でゆう黒染めです。憲法染めとは、やしの実(檳椰子)を用い、数十回の重ね染をする技法だそうです。



  

  




    

 四条西洞院南東角のコンビニの横に、石碑があります。この地に、平安前期の歌人小野小町の別荘があったといわれ、邸内の井戸を小町が利用したことにちなんで、井戸は化粧水と名付けられました。この石碑はその井戸跡を示すものです。


 地下水は水の温度が一定なので、夏は冷たく冬は温かく感じます。四条京町家にお越しの際には、是非この「小野小町の化粧水」が出る蛇口をひねってみて下さい。

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